*現代パロ設定 *は男設定← *紫苑嬢とはジョナサン達とは幼馴染 *は血の繋がらないジョースター家の長男 *天夏さんの現代パロ設定を参考にしています(間違っていたらすみません) いつもと見慣れた通学路に、見慣れない一つの人影があった。 自分の通う大学の前にいるはずのない幼馴染のがいる―――。 3年ほど前からイギリスへ行っていた彼だったのだが、 を引き取った義理の父のジョージが後押しして日本に帰国したらしい。 今は美術専門学校に通っているのだが、私の通う学校とはそもそも地域が違うし、 互いにその学校から簡単に行ける距離ではない。 ≪やあ、紫苑。今帰り?≫ 「どうしたの。今日学校じゃなかったの?」 ≪さっき授業終わって今ここに着いた。時間かかっちゃったけど・・・。≫ わざわざ時間を費やしてまでここに来たということは―――きっと何かあるに違いない。 だがそんな憶測を裏切るように≪ちょっとお茶していかない?≫と他愛のない言葉が返って来た。 特に断る理由がなかったので、すぐ近くにある喫茶店に入った。 考えてみればこうして2人でお茶するのは久々かもしれない・・・。 ≪そうだ紫苑、新作読んだよ。今回も面白かった。≫ 「そう?最近自分の創る話が偏っていないか心配してたんだけど・・・。」 ≪大丈夫!君の大ファンが言うんだから間違いない!≫ 「よく言うよ。」と喜びを隠して皮肉に言ってみる。予想通りにの苦笑した顔が返って来る。 そんな他愛のない会話を続けていた中、いつの間にかこれからの将来について話題になっていた。 ≪紫苑はどうするの?次の夢。≫ 「次の夢?」 ≪だって既に小説家として大活躍しているし、大学卒業しても問題ないと思うんだけどさ・・・。≫ 「何?」 意味深な言葉を言っておいて、肝心な内容を全て打ち明けないに思わず「早く言ってよ。」と急かす。 言いたいこと言って重要な部分に触れないなんて、余計気になるじゃないか。 すると何故か頬を赤らめて、その表情を隠すように新しく書いた言葉を見せる。 ≪結婚とか―――どうする?≫ 全く予想だにしていなかったその内容に、思わず間の抜けた声をもらした。 あまりにも意外すぎて「本当にそれが聞きたいの?」と聞くと、ゆっくり頷くを見た。 「へえ・・・そんなことに全く興味なさそうなが聞きたいなんて珍しいね。」 ≪いやだって・・・僕達もう21じゃないか。  学校に通っていない同年代の半数は何だかんだ言って家庭築いてるし・・・。≫ 「でも半数だけでしょ?今更『結婚した方がいい』って言われてもその気は全くないし、  第一相手もいないじゃない。」 ≪―――じゃあ・・・その相手が見つかったら結婚するの?≫ 冗談のつもりで訊いて来たのかと思えば意外にも真剣な表情だ。 もしかして本気で結婚したいのかな・・・? 「さあ・・・どうだろ。相手と自分の気持ち次第だね。」 そう言うはどうなんだ、と訊けば「実は父さんが・・・。」と気にかかる言葉を溢した。 ≪"自分の伴侶を早めに見つけなさい"って言われてさ・・・。  早生まれの関係で一応長男ってことになってるけど、跡継ぎはジョナサンだからね。  これ以上ジョースター家に縋る訳にはいかないなと思って。≫ 「ああ・・・そういえば前に『恋愛結婚したい』とかぼやいてたね。  でも恋愛経験0のが結婚を前提にお付き合いするってかなりハードル高くない?」 ≪痛いところを突かないでよ・・・。≫ ううっ・・・と顔をしかめるに小さく笑みを浮かべて紅茶を口にした。 そこで会話は止まり、そろそろ注文したデザートに手をつけようとしたが、 穴が開くほど視線を向けて来るに邪魔されてしまう。(何?あげないよ?) 「どうしたの。」 ≪―――紫苑の姓って・・・ジョースター何だよね?≫ 「うん。」 「それがどうしたの?」と訊けば、何気ないと言った風に、 ≪もし僕と結婚したら―――紫苑になるんだよね・・・。≫ と爆弾発言したに、たまらず彼を二度見した。 そんな私をよそに、とんでもない言葉を投下した本人は≪どうした?≫とパチパチ瞬きした。 これじゃあ私だけ変に意識しているみたいじゃないか・・・! 「それ・・・何か意味あるの?」 ≪―――いや、特にないよ。≫ 文字通り、期待を促すような言葉が返って来ることはなく、話もそこで終了した。 そういえば、に口説き文句に似たようなことを(多分)言われた過去があったな。 その時の本人は無意識だったし、もしかしたら先程の筆談もそう(・・)なのかもしれない―――。 そう思うとどっと疲れが出た。 「(無自覚とは言え、こっちの身にもなってほしいよ・・・)」 そんな溜息をつく頃、私はまだ知らない。 彼が意味もなく言葉にした『紫苑』が実現することを―――それは遠い未来の話だ。 きっかけは思わぬ所にある (―――ってあれ・・・!?あの時僕何て伝えた!?紫苑と結婚したら楽しそうだなあ、て 思っただけなのにッ!!嗚呼ッ〜〜〜ッ明日から紫苑に何て顔したらいいんだッ!!) (今更思ったけど、本当に自覚ないのかな・・・?) *** 宣告通り書かせてもらいましたが・・・すみませんでしたッ!!← 天夏さんが描いて下さった相互共演絵にとんでもないスピードで妄想が駆け巡って来たので 今回現代パロ設定で書かせてもらいました! 『結婚することになった経緯←』を描くつもりだったのですが、 私の駄文力では上手く表すことが出来ませんでした。(泣 むしろ3部設定でよかったと今更ながら後悔しています。 天夏さん、紫苑さん・・・ごめんなさい!! 何か不備がありましたら、何でも申して下さい。喜んで書き直します。← 相互リンク、ありがとう御座いました!!!これからも宜しくお願い致します。