*1→3部設定
*一応紫苑(シオン)嬢視点
*シオン嬢とジョナサン、は小さい頃に会っていた設定
*はシオン嬢がジョナサンに憑依していた、ことを知っています
ひょんなことから、私の意思も関係なくジョナサン・ジョースターの体に憑依して、ほぼ10年経つ。
大学卒業を間近に控えていた中、屋敷の前に何故か女の子が一人倒れていた。
しかも、その子は私とジョジョが幼い頃に会った、『あの時の女の子』に似ている―――。
というより似すぎている。
『本人じゃないのかい?』とジョジョも言っているけど、その時はちゃんと喋っていたし・・・
という子も、私のこと(正確に言うとジョジョの方だけど)知らないようだし・・・・・・。
『しょうがないよ。お互い、あの時は小さかったんだし。』
「でも、本人かどうか分からないよ・・・。」
『まあ、とりあえず、今は本人であるかどうかは置いて、あの子と仲良くなろう?』
「そうだね・・・一人じゃ心細いはずだもの・・・。」
先程父さんに紹介されて一人注目されるはどこか落ち着きがなく、不安の色を露わにしていた。
私が初めてジョジョに憑依してしまい、知らない土地でジョジョの家族と過ごすことになったのを思い出す。
それを重ねてしまい、無事に帰れるまで仲良くなろうと積極的にに話しかけた。
人見知りなところがあって、声をかけただけで何度か肩を震わせていたが、
徐々に明るさが見えるようになっていた。
今では勉強を教えた後、紅茶を飲んでお喋りするのが楽しみの一つになっている。
≪やっぱり本場の紅茶は絶品だね。普段はあまり飲まないけど。≫
「そう?気に入ってくれてよかった。」
『日本の紅茶ってどう違うのかな?』
「(どうって言われても・・・・・・)」
≪―――ジョナサンが何だって?≫
そう書かれた文字を見て、目を見開く。
「ジョジョの声が聞こえるの?」と聞くが、は首を横に振った。
≪直接聞こえた訳じゃないけど、シオンの顔を見たらそうなんじゃないかと思って・・・・・・。≫
『声』を失った影響か、彼女にはよく驚かされる。
以前なんか、部屋のドアをノックする前から私が来るのを察知してたと言うのだから。
≪シオンとジョナサンが元に戻る方法を見つけたら、今度はちゃんと三人で面向かってお茶したいな。≫
「うん、私もジョジョと一緒に輪になってお喋りしたい。」
『・・・ディオはいいのかい?』
≪ジョナサン、何て?≫
「ディオはいいのか?だって。」
≪―――別にいいよ。あいつ、シオンとジョナサンを独り占めするんだから。≫
彼女がここに馴染んで来て一つ分かったのだが、ディオの話になると、どうも態度が違う。
私も最初はやっていけるかと不安だったこともあったが、を見る限り、私とは違う思いのようだ。
何があったのか知らないけれど、憑依した私とジョジョをちゃんと個人として見てくれる。
唯一、私達の秘密を知っているから、とても嬉しい。
「も元の時代に帰れる方法、見つけようね。」
『僕も協力するよ。』
「ジョジョも協力するって。」
≪―――うん、ありがとうシオン、ジョナサン。≫
一人だけ筆談だけど、心も体も温かくなって、優しい気持ちになれるこの時間が、何よりも好きだ。
こんな毎日がずっと続きますように、と私は願う。
***
パッと、私は目を覚ました。
けれど、今回はいつもの夢ではなかった。
私と、知らない誰かが決まって夢に出て来るのだけど、別の誰かがいたのだ。
その誰かは、私と、いつも同じ夢にいる誰かとも知っていて、知らないのに知っている。
矛盾しているのだけど、『すぐ近くにいる』というのを実感していた。
いつもは体を小刻みに震わせていたけど、今日見た夢はとても楽しいもので、
嫌な気分に浸っていた私にとって有難いことだった。
「でも、一体誰なんだろう・・・。」
思い出そうとしても、顔が出て来ない。
すっかり眠気が飛んでいて、すぐには寝付けないと思った私は、そっと部屋を出た。
まだ辺りは真っ暗で、夜空には月が出ていた。
縁側で少し涼もうと歩いていると、向こうから知った顔が見えた。
≪紫苑、どうしたの?≫
「そういうこそ・・・。」
≪ちょっと眠れなくて・・・。もしかして、今日も・・・?≫
「ううん。今日は違う夢を見たの。とても楽しい夢。」
≪―――そっか。それはよかった。≫
承太郎の他ににも、よく見る夢のことを話したから、きっとホッとしたのだろう。
でも、そう言うも最近おかしな夢を見ていると言うのだから、こちらも心配だ。
「そう言うは?」
≪見る前に寝付けていなかったから。≫
「そう・・・。」
隣に腰掛けるの横顔を見て、さっき見た夢のことを思い出す。
あの夢の誰かも、と同じ髪の色で、同じ髪型していたような・・・。
≪私の顔に何かついてる?≫
「―――ううん、何でもない。」
そういえば、初めてと顔を合わせた時も、何だか初めて会った感じじゃなかったけど・・・・・・まさか、ね。
ドリーム・イン・ドリーム
***
本当に読み辛い、というより分かり辛くてごめんなさい!
一応1部から3部に沿ったつもりなんですが、かなり意味不明になってしまいました・・・。
見ての通り(にとって)ディオの存在はログアウトしております。←
荒木荘パロか3部軸にするかと迷った挙句、やりたかった候補の一つである1部を投入しました。
あとタイトルの方はあまり気にしない方向で・・・!←
こんな出来になってしまって、本当に申し訳ないです。
相変わらず稚拙な文章が目立っておりますが、
よろしければご自由に持ち帰るなり、煮るなり焼くなりしちゃって下さい!