*『星の子と廻る運命』10話後〜辺りの妄想
イギリスの貿易港から離れて早くも7年が経とうとしていた。
少年だったジョエル・ジョ―スターは、今では立派な青年へと成長していた。
帰国する数ヶ月前―――。
波紋の修業を終えたジョエルはウィル・A・ツェペリと共に、未知なる土地『日本』へ訪れた。
そう、旅する前から『いつか行きたい』と興味があった島国だ。
きっと、波紋の素質のある人間を捜しているのだろう。
二手に分かれて其々別の方向へ行き、ジョエルも『石仮面』の因縁に協力するために、
それらしき人物を捜し回るが、中々見つからない。
少し休憩しようと、周りが木々で覆われた小さな公園に足を踏み入れた。
「ああ!ウサギさん、ちょっと待って・・・!」
ちょうど正面にある木々の間から、その声の主であろう少女が走って来た。
とても年頃の女の子とは思えないスカートの短さと、ボサボサな頭。
これが日本人、なんだろうか・・・・・・。
貴族として様々な知識とマナーを得て来たジョエルにとって、まさに衝撃的だった。
一方、項垂れる外国人を前に止まった少女は、訳がわからぬまま立ち尽くしていた。
***
「驚かせてすまなかったね。私のことは放っておいても構わなかったのに・・・。」
「い、いえ!元はと言えば私が、元凶ですし・・・・・・。」
「何か、すみません・・・。」と震えながら頭を下げる少女に、ジョエルは気にしてないと返した。
「顔を上げてくれ。そんなことされたら流石に、困る・・・・・・。」
「そっ・・・そうですよね、失礼しました・・・・・・日本語、お上手ですね。」
各国を渡り歩くためにジョエルが学んだ外国語の中に『日本語』がある。
まさか、こんなにも早く使える日が来るとは、本人も思っていなかった事だった。
「ありがとう。本を読んだ甲斐があった。」
「初めて・・・何ですよね?ジョエルさんから見て日本は、どうですか?」
「とても綺麗だよ。ここに来てまだ数時間しか経ってないけど、
自然も建物も文化を感じられて・・・私は好きだな。」
戸惑いながら質問するに、ジョエルは率直に思ったことを伝えた。
それを聞いたはホッと胸を撫で下ろした様子で、「よかった・・・。」と呟き声が漏れた。
「・・・・・・さて。そろそろ行かなくては。」
「あ、お急ぎでしたか・・・?」
「いや、一応宿で落ち合うことになっててね。もし機会があればまた会おう。」
「はっ・・・・・・はい!こちらこそ・・・!」
未だに堅いが、その表情は喜びの笑みで満ち溢れている。
ジョエルは軽く手を振ってから背を向けた。
ほんの数歩進んだ所で風が吹いた時、ふとジョエルは立ち止まった。
後ろを振り返ったが、既にの姿がなかった。
おや?と小さな疑問が浮かんだ。
「『走っていった』・・・・・・にしては音が聞こえなかったな。私の考えすぎか・・・?」
春が近づく3月半ば。
ジョエルがと再会するのは、その半年以上後だった。
***
之哉さんのお誕生日祝いとして、勝手ながらもジョエルさんをお借りしました。
一応解説を入れますと・・・・・・
在学中の校舎裏で何故かウサギを発見→追いかける→気づいたら100年前の日本(inJOJO世界)
―――という、結局誰得なんだという内容で申し訳ありませんでしたッ!
ジョエルさんとの共演・・・・・・ま、また機会があればリベンジ・・・!!←
こんな駄文ですが、之哉さんのご自由にどうぞ!
そして、誕生日おめでとう御座います―――!!!