*お米さんから頂いた此方の話の続きを書かせて頂きました! 「それで・・・君はここで何をしてたの?」 「え?」 「いつもハリー達と一緒にいるのを見るから。」 それにこんなひと気のない場所に君がいるのは合わない。 そう付け加えて聞くと、は苦笑を浮かべる。 「私の父親は日本人で、今その母国にいるんだけど・・・・・・最近手紙が来なくて。」 が故郷を離れてホグワーツに通っているのを以前ドラコから聞いた。 (言ったら嫌な顔をするだろうから本人には黙っておこう) 母親はいないらしい。いつも笑顔であるのが印象的である彼女には暗い顔は似合わない。 「そんな不安になることはないよ。  僕が言えることではないけど、待つだけじゃなくて、自分からいけばいいんじゃないかな。」 父と文通か・・・・・・今どこに潜んで何をしているのか分からない闇の帝王。それが僕の父親。 もし、手紙なり何かしらコンタクトを取っていたら何か変われただろうか・・・・・・。 「ラザレス、大丈夫?」 「ああ、ごめん。偉そうなこと言って悪かったね。」 「いや、ラザレスの言ってること、わかる気がする。何もしないでいるよりはもっといい。  ・・・・・・これ、前にも言ってなかったっけ?」 その言葉とこちらを見るこげ茶の瞳に思わず「え、」と凝視する。 「・・・・・・今、初めて言ったはずなんだけど」そこでハッと我に返った表情で、 「そ・・・そうだよね!何言ってんだろ私!あははは・・・。」 「・・・・・・。」 ―あんたはモークリーの人間だから自由にできるだろうけど、こっちはそうもいかないんだよ。 ―君は少し勘違いしてないかい?僕が僕でいられるのは貴族の血でも、  ましてや『あの人』の息子だから・・・・・・という理由でもない。  自分がやろうという意志があるからさ。それがいづれ、裏切りと罵られても・・・・・・。 ―・・・・・・あんた・・・・・・。 嗚呼、そんなこともあったな・・・・・・。 それを思い出させるなんて、名前や顔が同じだけでは成り立たない。 やはり、同一人物なのだろうか。 「ラザレスはいい人だね。とてもマルフォイの従兄弟とは思えないな。」 「そう言わないで。ドラコも本当はいい子なんだよ。」 「あ・・・二人は仲良いのに・・・ごめん。」 「気にしてないよ。彼とも仲良くしてあげてね。」 「う・・・う〜〜〜ん・・・・・・がんばる・・・・・・。」 日本という国についてだったり、何故か僕の好きなものとか、 他愛のない会話を楽しんでいると時間はあっという間に過ぎていった。 そろそろ寮へ戻ろうと立ち上がると、は「用事があるから」と手を振って別れた。 多分、ハグリッドのとこだろう。 「遅かったじゃないかラザレス!」 「ごめん、ドラコ。待たせちゃって。」 「う・・・まあ、夕食前に帰ってきたから、いいよ。」 ようやくドラコと合流し、大広間へ向かった。 向かいのグリフィンドールの席に座るの顔には泥がついていた。