女の子たちから貰ったチョコレートを大事に紙袋へと仕舞う
今日は忘れずに紙袋持ってきておいてよかったと内心ホッとしつつ、
ふと正面へ視線を向けると見なれた服装に髪の俺の大切な人の姿が見えて
すぐさま声をかけた
「ちゃーん!」
「丞華くん」
声に気がついて振り返るちゃん
振り返り際の不思議そうな表情がとても可愛らしかったけど
余計なことを怒らせては仕舞ってはいけないので俺の心の中で言うことにする
「やぁっと抜けてこれた」
「随分囲まれてたわね」
「あれもしかして見られてた?まぁ俺ってば人気者だから」
「はいはい」
もちろん冗談なわけでちゃんと訂正して言えば
「それくらい分かっている」とちゃんはため息をつきつつ言ってのける
さすがちゃん、そこに痺れる憧れる。
「あ、そうだちゃん手出して?」
「手?」
「そう!あ、大丈夫だよなんにもしないから」
「そういうなら…」
信用ならないのか少し訝しげな表情をするちゃん
まぁ俺前科ありだしそんな顔させちゃうのも仕方がないよねと
苦笑しつつ優しくちゃんの手に自分の手を添えポケットに忍ばせていた赤い箱を掌へ乗せた
「ハッピーバレンタインちゃん、俺からの愛を受け取ってくださいな」
「まさか丞華くんからもらえるなんて…というか料理出来たんだね」
「まぁね!いまどき男は料理もできないとね〜
それにちゃんにはお世話になってるし…
ほら、いつもありがとうって意味を込めて!」
「丞華くんらしい、ありがとう後で頂くよ」
「どういたしまして!」
(で、どうどう?俺に惚れた?)
(さぁ、どうだろう?)
(あ、ちゃんってばそんな俺を期待させるような言葉言って〜)
***
バレンタインチョコの代わりに素敵な文を書いて下さいました!
寧ろ丞華くんの笑顔こそが、我々へのご褒美です←
素敵な作品をありがとう御座いましたー!!