※3部設定 ※ちゃんではなく「君」なので注意してください。 ※口調が全く定まってません。 ※一応君視点。 ※世界観は「胎内→星海」です。 ※君は紫苑がジョナサンに憑依していた、ということを知っていることになってます。 ※最初に謝ります、ごめんなさい(スライディング土下座) 紫苑を初めて見たとき、どこか懐かしいと思った。 まるで彼と一緒にいるような、そんな気持ちに。 見た目も性別も国籍も違う。 ・・・いや、本当の性別は一緒か。 「彼女」はジョナサンに憑依していただけだから、心は女のままだった。 ただ、彼奴や周りの人たちには悟られぬように男として振舞ってはいたけど。 僕だけ唯一、彼女のことを知っていた。 話してくれたのは、出会ってから1年たった頃のことだったはずだ。 普段とは違う様子にたくさん悩んだんだろうとすぐ理解した。 ずっと彼女とジョナサンだけで悩んでいたかと思うと胸が苦しくなる。 僕みたいにそのままトリップしたほうが、何倍もましだ。 それからというものの、僕は彼女達と共に下に戻れる方法を探していた。 いつも一緒にいたせいでディオからは嫉妬の対象だったが、そんなの気にもならない。 寧ろ、「お前が知らないことまで知ってるんだぜ?」的な表情―所謂ドヤ顔―してやったくらいだ。 あの時のディオの顔と言ったら今でも笑える。 話を戻すが、取り敢えずジョナサン・・・「シオン」と紫苑は別人だ。 シオンは「ジョナサン・ジョースター」としてディオとともにその生涯を閉じたのだから。 時折、彼女の面影は見えるものの、それは僕の空想にしか過ぎない。 そういえば、性別だけでなく紫苑も同じだと考えながら思考を紅茶とともに飲み込んだ。 「紅茶の味、どうかな」 『うん、美味しいよ。さすが紫苑だ。前よりも上手くなったんじゃないか?』 「本当!なら良かった・・・」 『そんなに紅茶、好きだった?毎日紅茶のことについて試行錯誤してるみたいだけど』 「うーん、1番好き、っていうわけじゃないけど、なんでか紅茶は極めたいんだよね・・・なんでだろ」 『自分でも分かんないんだ・・・因みに1番好きなのは?』 「もちろん聖子さんの手料理だよ」 想像通りの答えに苦笑する。 聖子さんの料理、好きだもんな紫苑は。 最近二人で料理をしているみたいだからいいお嫁さんになるんだろうな。 ・・・承太郎が絶対に嫁に出させなそうだけど。 かなり紫苑馬鹿だし。 まあ、僕も相応しくない男だったらゆる気はないわけだが。 紫苑には、幸せになってもらいたいしね。 シオンに似ているから、なおのこと。 「いたっ」 『どうした!』 「目に・・・ごみが入ったみたいで」 『ああ、擦んないで。ほら、見せてみて』 上を向かせて右目を覆っている手をどかして目の様子をみる。 目の前にある赤い瞳を見て思わず表情を強ばらせた。 普段ここまで顔を近づけないから気づかなかったが、紫苑の赤い瞳はディオとよく似ていた。 まるでディオ自身の瞳かのように。 「?」 やばい、また思考が飛んでた。 慌てて距離を置く。 「ゴミ、取れた?」 『涙と一緒に流れたみたい』 「そっか、ありがとね」 『いや・・・。あのさ、 紫苑』 「ん?なに?」 『・・・紫苑って、生まれつき、オッドアイなの?』 「・・・・・・あ、そっか、言ってなかったけ。うん、そうだよ。生まれつきこの色。  実はね、この両目どっちもお父さんにもお母さんにも似てないの」 『どっちも・・・』 「そう、お父さんは生粋のアメリカ人だから金髪碧眼だし、  お母さんは日系アメリカ人だから黒髪に青い眼だった。ほら、私の目って右目が赤で、左目が緑でしょ?  ただでさえオッドアイってことで気味悪がられてたのに、似てないからって余計煽っちゃって」 『・・・ごめん、変なこと聞いて』 「ううん、本当はにも話すべきだったからいいの。確かに捨てられたのは悲しいよ。  でも、それがあったから承太郎や聖子さん、ジョセフさんにスージーさん、それにに会えた」 皮肉なことだね、と笑いながら紫苑は言った。 全然、笑えてなかったけど。 『僕は、綺麗だと思う』 「え?」 『紫苑の目。とっても綺麗だ』 「・・・・・・ありがとう、」 紫苑は彼女を連想させるものがあるし、ディオを思わせる赤い瞳がある。 だが、それ以前に紫苑は紫苑なのだ。 空条家の、空条紫苑。 それ以下でも、それ以上でも、それ以外でもない。 ひとつ、撤回しないといけない言葉があった。 シオンに似ているから、幸せになってもらいたいと思っていたけどそれは違う。 僕は、紫苑に幸せになってもらいたい。 今ここにいる空条紫苑として。 boy・meets・girl (彼と彼女の出会いもまた、運命) *** もう感謝の言葉しか出ません。本当に有難う御座います!! ネタとして出したはずの男版夢主が使われるとは逆に申し訳ないです・・・! そして天夏さんの言う妄想が自分が妄想していた話と同じという『運命』にニヤニヤが止まりません。← 『元』の場合でも心がほぼ『男』なので、多分同じことを言うと思うので大丈夫ですよ! 素敵な小説、ありがとう御座いました!!