※荒木荘パロ。
※紫苑は荒木荘の大家さん、という設定。
※ちゃんも紫苑も学生で21歳。
ピンポーンと、インターホンが部屋中に響く。
は課題をする、という作業を一旦やめ、原玄関へ向かった。
宅急便だろうかと思いながらドアを開けると隣の部屋に住んでいる同じ学生でありながら
この「荒木荘」の大家でもある紫苑が立っていた。
訪ねてきたのが紫苑だとわかるとは部屋に招く。
適当に座ってて、と告げたあと、台所へ行きお茶を用意する。
ちょうどよく紫苑が好きな紅茶を入れていたから良かったと心の中で思いながら
は紫苑のいる方へ戻っていった。
「最近小説の締切が迫ってて大変そうだったけどもういいの?」
「うん、昨日ちょうど書き終えたんだ。今回はいつもと趣旨が違うから書くのに苦労したんだよね・・・。
あ、そうそう。これ、おすそ分け」
「うわぁ、ありがとう。助かるよ、うちに良く食べ盛りが押しかけてくるから」
「ふふ、そう思って沢山作っといたよ。少しでもの助けになればいいな」
「すごく嬉しいよ、紫苑。紫苑の料理おいしいから好評だね」
「の料理には負けるけどね。・・・もしかして勉強中だった?」
テーブルの上に乗ってあるレポート用紙を見て紫苑は申し訳なさそうに要を見る。
だが自身は全く気にしていない。
寧ろ紫苑が来てくれて喜んでいた。
「気にしないでいいよ。提出期限はまだ先だから」
「ならいいけど・・・。やっぱり、課題の内容も全然違うね」
「習っていることが違うんだから、当たり前だよ」
「それもそっか」
変なの、と言いながら紫苑とは互いに小さく笑いあった。
と、その時、またもやインターホンの音が鳴った。
は紫苑に「ちょっとごめん」と行って席を立ち、再び玄関に行ってドアの鍵を開ける。
する向こうから無理矢理ドアを開けられた。
突然のことで驚いたは訪ねてきた人物"達"を見て肩を落としてため息をつく。
「・・・・・・何しに来たの、DIO」
「紫苑が来ているような気がしたので来てみただけだ」
「あんたはストーカーか」
「ということは、いるんだな?悪いがあがらせてもらうぞ」
「ちょ、勝手に!」
「いい匂いがするね、料理でもしてたのかい?」
「料理!料理が食べたいのだ!」
「み、皆さんダメですよ!」
自由奔放な彼等がぞろぞろと要の部屋に上がっていく。
ドッピオが「なんとか引きとめようと思ったんですけど・・・」と申し訳なさそうに言うので、
は何も言えなかった。
今日は仕事のため、引き止め役の吉良もファニーもいない。
彼だけであの奇人変人達をまとめあげるのは至難の業だ。
はしょうがないと諦め、ドッピオも部屋へ招き入れる。
「え、DIO?」
「紫苑!小説を書き終えたのだな!会いたかったぞ!」
「うわっ、突然抱きつかないでよっ」
「DIO、紫苑に迷惑をかけるのなら追い出すよ」
「なんだ、焼きもちか?」
「違う」
「おおー、大根の煮物なのだ」
「食べちゃダメですよ、カーズさん」
「これ、紫苑が作ったのかい?美味しそうだね」
「あ、はい、そうですよ。よかったら家にまだあるのでいりますか?」
「ありがとう、そうしてくれると助かるよ。紫苑はいいお嫁さんになるね」
「プッチ、紫苑は渡さんぞ」
「紫苑はDIOにも渡さないよ。私のだから」
「WRY!?」
「ええ!?」
DIOに抱きつかれている紫苑をは引き寄せ、抱きしめる。
告白じみた発言に相手が女性だと分かっていても紫苑は顔を赤くする。
DIOは絶望的な表情を表す。
プッチはこの状態を楽しんでいるようでニコニコと笑っていた。
カーズはこちらの様子を気にもとめないで視線は紫苑が持ってきた煮物に釘付けだ。
今にも煮物を食べてしまいそうなカーズを引き止めているのがドッピオ。
普通ではありえない状況かもしれないが、これが彼女達の日常だった。
そして、普段はこれにさらに2人、上乗せされる。
「紫苑が欲しいのなら、私を倒してからだから。あと承太郎たちも入るかな」
「な、なにぃ・・・!?」
「、一旦落ち着いて」
「紫苑は私が守るから、安心して」
「・・・・・・」
「ふたりだけの世界を作るんじゃあない!」
「ッチ」
「舌打ち!?」
紫苑との時間を邪魔されたことに腹立ったは舌打ちをする。
いつもはツッコミ役であるだが、今日はそうもいかないらしい。
紫苑は早く吉良さんとファニーさん帰ってきてと強く願った。
最後の頼み綱である彼等が帰ってきたのは、1時間後のことだった。
日常的な非日常。
(これが私達の「日常」)
***
二度も相互小説を書いて頂けるだけでも恐れ多いのに、
こんなに萌えさせてどうするんですか!←
この後、紫苑ちゃんをDIO達から遠ざけるんですね。わかります←
素敵な作品をありがとう御座いました!!