セブルスは朝にめっぽうに弱く、に叩き起こされるのが一日の始まりである。 何でよりによって彼女なのか・・・。 男を装ってるからといって、思春期の少女が堂々と男の部屋へ一人入るというのは如何なものか。 (これは信頼をしていると思うべきか) だが最近、自分が起きても起きなくても、部屋どころか、大広間にもやって来ないのだ。 が寄る場所へ行けば、その理由は明白である。 「ああ、セブルス。今日もいい天気だな。」 「お前がちゃんと食事に来ればな。」 「食べてるぞ、俺は。寧ろお前が食え。」 普通なら、禁断の森に入ることは許されないのだが、 今目の前にいる動物たちの面倒を見るという理由で、森番のハグリッドが協力している。 こういうことに関しては寛大である。(だからってここに匿うことないだろ・・・) 「ペットと戯れるのはいい。けど食事には来い。わざわざ迎えにいく僕の身にもなれ。」 「何でセブが?」 「一緒に行動しているからだと、皆口を揃えた。」 「お前・・・・・・他に友達いないのか?」 「っ・・・・・・もういい。勝手にしろ。」 「おっ、おいセブ!待てよ!俺が悪かった・・・言い過ぎたよ!」 *** 皆が大広間でワイワイと朝食をありつける中、スネイプは一人校舎内を歩いていた。 大広間へ移動するため、よく使っている廊下へ差し掛かる。 その窓から見慣れた頭が嫌でも目についてしまい、思わず溜息ついた。 「姓名が変わってもやることは変わらずか・・・・・・。」 あれから10年経っても、自分が呼びに行くことは変わらなかった。 答えは分かっているはずなのに、不器用な自分が知らないフリをしてしまう。 「見回りしていたら偶然見つけた」と言い訳をしよう。