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『天国へ行く方法』の詳細を書き記す。
このような記録を残すことは危険である・・・・・・。
かつての宿敵、ジョナサン・ジョースターのような者にでも見られたら、相当まずいことになる。
・・・・・・ジョ―スターといえば、あの娘、―――
あの女はどうしたことか、初めて会った時から『侮れない』―――
そんな感情を抱いていた。
日常では滅多に見ることはないアジア人。
黒髪で癖っ毛の目立つ何の特徴も見られないただの娘。
初見はその印象で強かった。
しかし、そんな目立たない女でも、普段ではありえもしない状況に巻き返す。
もし彼女がいなければ―――あの時わたしは世界の頂点に立っていたはず・・・。
いや、それは言い過ぎか。
何しろ、あの女には謎が多すぎる。
何故、よりによってジョ―スター家のところに辿り着いたのか。
何故、失語症になってしまったのか・・・・・・。
そもそも彼女は本当に、あの時代の日本の者だったのだろうか?
考えれば考えるほど止まらない。
わたしらしくもないが、彼女について別のノートに書き残そう。
特別な意味はない。
気を紛らわすだけだ。
それだけ・・・・・・それだけのことだ。