ジョナサンとジョセフの首の背中の付け根に星形のアザがあった。
修業中、私が疲れて仮眠を取っていた際にジョナサンにおぶってもらったのが一度だけある。
その時寝ぼけていながらも彼の首の付け根にそれががあるのを見つけた記憶が、
あの日ジョセフの首元を見て思い出したのだ。
≪そのアザ、どうした?≫
「これか?おれもよく分かんねえんだよ。
エリナばあちゃんはおれが生まれた頃からあった、って言ってたぜ。」
≪それ、ジョナサンにも・・・君の祖父にもあったんだよ。同じ箇所に・・・。≫
「マジか。」
その時はお互い何の気にも留めていなかった。
それが今後大きく決定づけることを示すなんて、誰も思わなかったから―――・・・。
***
「この写真に写っているのが、あなたの背中にあるのです。」
リサリサ先生に手渡された古い写真。それに写っているのは星と太陽と月。
まず、太陽と月が合わさるようになっており、その上に星が一つ。
言っておくがこの写真は『空』を写したものではない。
世界各地の洞窟やどこぞの跡地に、それが彫られてあるらしい。
ちょうど私の首後ろに、その星がアザとして残っていると言う。
「ウサギと波紋一族との伝説にこんなことが伝えられています。
そのウサギとその後継者達の背中には決まって不思議なアザがあると―――。」
「・・・!」
「それと、言いそびれてしまいましたが・・・・・・このエイジャの赤石―――
そのウサギの瞳を結晶化したものです。」
伝説とか噂はをあまり信じない方なのであまりしっくり来ないが、
『赤石』が元はウサギの瞳だったと聞いて不思議と納得する自分がいた。
いろんなことがゴチャゴチャと来るから上手く整理できないけど―――
最終的にその石を奴らに渡さなければいい話だ。
どちらにしろ私にとって重要性があるし、いい加減『石仮面』との因縁を断ち切りたい。
リサリサ先生を見るとちょっと意外だ、と言いそうな表情をしていた。
「こちらから話を振って悪いけど・・・本当にやめる気はないのね?」
≪私は元からここに来るつもりでしたよ。
『赤石』の事とか知っても知らなくても戦う気でいるんで。≫
≪それとも私じゃ力不足ですか?≫と思わず返す。
「―――いいえ。そうでなくちゃここにいる意味がないわ。これからもしっかり働いてちょうだい。」
「(あ、いつもの先生だ。よかった・・・)」
正直、「あなたなんてまだまだよ。」なんて言われたら流石にショックだけど、
この人なりの優しさなのだろう。
後でスージーに私が激痛で気を失った後、ずっと先生が側にいてくれたと教えてくれたから・・・。
「倒れた時はビックリしたけど、何かあったら言ってね!」
「!倒れたと聞いたが大丈夫か?無理な時は無理って言っていいんだぜ?」
心配してくれる二人(一応、師範代たちも声をかけてくれた)に、不安がる必要はないと改めて思う。
そこでふと、ジョースター家の人達を思い出す。ジョセフの奴、ちゃんと時計を返してくれるかな?
既にあの時計が動かないって気付いてると思うけど・・・キズなんか付けたらただじゃおかない!
エリナさんにはスモーキーが付いているし・・・スピードワゴンも気になるな。
はあ・・・・・・会いたいなあ・・・。
「・・・なあ、今のは・・・?」
「(・・・ん?)」
「さっきの声・・・あたしじゃないわよ?」
「(ん?ん?)」
シーザーとスージーがお互い見合わせた後、ゆっくりと私を見た。
「・・・もしかして君なのかい・・・?」
≪何が?≫
「違うでしょ。だってはまだ声が出ないんだもの。」
「・・・そう、だったな。」
全く話が読めないのですが・・・・・・。
***
勝手ながらも『赤石』の設定を捏造しちゃってます。すみません・・・。