*名前変換なし
元はといえば、このマーコフ社の悪徳商法を暴こうと、
ウェイロン・パークと共に内部調査していた。
だが内部告発したのがバレてしまい、彼に加担していた自分も監禁されてしまった。
それからどのくらい経ったのだろう。何時間・・・否、もしかしたら何十時間かもしれない。
突然停電が来たのかと思えば、館内は阿鼻叫喚と夥しい血の色で変わっていた。
狂人とウォルライダーから逃れた矢先、待っていたのは地獄だ。
「ああ・・・Darling、Darling。俺が求めていたあの少女は君だったんだ。
君を愛してる・・・。」
パークより年上な男に拘束され、恐怖の色を隠せないでいる私を、
愛しい人と呼んで恍惚な笑みで見下ろし、愛の言葉を囁く。
もしこの状況下でなければ、普通女性は頬を赤らめていただろう。
何せこの男、エディ・グルースキンはこの精神病院の患者でもあり、
ついさっきまで何人も殺して来たのだ。
その血に濡れた手で、何度も私の頬を撫でる。
その臭いと、頬に付いた血の跡がひどく不快だ。
患者達からすれば滅多に見ない女なのだろうと思ったが、そうではないらしい。
この男について詳しい話は分からない。
男を物理的に女にするのだと―――不必要な部分を切り落とす、
どう考えても殺人にしか見えないこの行為を繰り返している。
結局、この男も狂っていた。
まだ何もされていないが、いつ彼らのように殺されるか分からない。
早くここから脱出したいが、彼の機嫌を悪くさせ、命を危険にさらす真似はしたくない。
自分の護身用であるスタンガンは取り上げられて、丸腰の状態。
正義気取りではない。自分はただ、誤ったことを偽って金を得ている会社が許せなかった。
パークは・・・・・・彼は無事なのだろうか。
「愛しい人、結婚式には必要だろう?さあ、ドレスアップしようか。」
ウェディングドレスを掲げる目の前の男は微笑んだ。
そろそろ他人を心配する余裕はない
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OUTLASTのDLC実況動画を観終わった勢いで書いた。
本家並の狂気をそのまま表現することができなくて残念・・・。
本編も非常にグロイですので、気になる方は注意して下さい。