*最後だけORAS要素入ります。 地方を一周できたのはジョウト、カントーの二つで、 これまでポケモンと様々な難を乗り越えて来た。 しかし、目の前に繰り広げられるこの異常事態に誰もが命の危機を覚えた。 勿論、それはも例外ではない。 アオギリが言っていた怖くないのかという問い。 それは今の状態のことか、或いはポケモンのことか。 あの状況からして恐らく前者だろう。 どうして彼にあんな質問したのか、今になって不思議に思う。 思ったことをすぐに口に出してしまうのが、の欠点である。 「・・・でかっ。」 空の柱の頂上にいたレックウザを見て、ぽかんと口が大きく開いたまま凝視した。 長い体を丸くして身を休めていたそのポケモンは彼女の気配に気づくと、 閉じていた目を開き、ゆっくりと首を伸ばした。 静かに此方を見つめるその目からひしひしと威圧感が来る。 「え―――っと・・・おねむの所を邪魔して申し訳ないんだけど、 グラードンとカイオーガが起きてしまって・・・・・・出来れば貴方の助けが必要なんです。 勝手に目覚めさせた人間のせいでホント、何言ってんだって思うけど・・・。」 私は一体何を言ってるんだろ・・・。まるで人類代表として謝罪しているような・・・・・・。 ミクリという男は、過去にレックウザがグラードンとカイオーガの争いを収めたと言っていた。 今回は彼らの意志など無視してこの形になってしまったのだから、 レックウザが動いてくれるかどうかわからない。 もし、レックウザが動かなければ、本当に世界は沈んでしまう。 うーん、どうしよう。 「きりゅりぃいいい―――ッ!」 レックウザは突然雄叫びをあげると、次の瞬間には飛び立っていった。 あまりにも突然だったので理解するのに数秒かかったが、後を追うようにルネシティへ戻ると、 黒い雨雲からレックウザが下り来て、一声あげると制止など全く聞かなかった二匹は、 そのまま後退するように飛び去っていった。大雨が止み、天候が正常に戻っていく。 災害を鎮めるなんて、まるで神様みたいだ。(神を信じる派ではないけど) おおーと惚けていると、宙にいるレックウザの視線が此方に向けられる。 『待っているぞ―――・・・。』 「・・・うん?」 直接脳内に誰かの言葉が伝わって来たかと思えば、レックウザは再び空へと飛び立っていった。 こういうの久々だなー・・・・・・というか、 「これはまた再会するパターンかな・・・?」 それは後、ホウエン地方に宇宙の脅威が迫る中で果たすこととなる―――。 天空を舞って